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  • Akane Fukuzawa

人生で1番若いのは今この瞬間だ


私は現在日本で、外国人を対象に日本語教師として働いている。


最近は年齢の近い生徒が多く、休み時間には色んな話をする。


その日もいつものように教室で話をしていた。


大学の話になり、私は2年前に大学を卒業し、今の職業とは全く違うスポーツや心理について学んでいたこと伝えた。


すると1人の生徒がすごく驚きながら、「え、その歳でもう卒業したの?僕はこの9月に入学だよ!」と言うのだ。


そもそも国によって小・中・高の教育システムが違うことも関係しているが、私にとってはそんなに驚かれたことが驚きだった。


それと同時に、去年海外にいた時の感覚を忘れかけていることに気づかされた。


私はこの国で一般的に「評判の良い高校」を目指し勉強し、高校生活はそこそこ真面目に授業を受けながら、「評判の良い大学」に入った。

(一応書いておくが、学生生活に全く後悔はなく、とても充実した日々だった。)


しかし、大学4回生になり周りが就活就活と焦り出す中、私は全くその気になれなかった。

(ただの甘えだと言われればそうだろう、否定はできない。)


ただその時は直感的にこのまま流されて就職し、働き始めることに対して危機感を感じていた。


就職する前に広い世界を見てみたい。そう思った。


そして、コロナ期間を経てオーストラリアへ発った。1年間オーストラリアで素晴らしい経験をさせてもらった。


今振り返ると、オーストラリアでの日々は刺激に溢れていた。


一緒に働いていた私より若い世代の子たちは、みんな「学びたいことができたら大学に行く」「今はこの仕事が楽しいから働いている」といった調子だった。


自分が生きてきた道はただ誰かが作ったスタンダードなもので、自分で決めた道じゃないのかも。そう思った。


私はこのような経験で、価値観が変わった気になっていた。


日本に帰国してから生活するうちに、その考えが消えかけていることに気づけていなかった。


日本特有の義務教育から高校、そして大学へ進み、最後は就職という一般的に考えられているレールを決して批判する訳ではない。


しかし、その選択をするのは他の誰でもない自分自身である。


選択をするためにはまず、ありふれた選択肢を知るべきである。


それと共に、それを伝えるのが教育者の使命であると思う。


今日という日が1番若いこと。挑戦に遅すぎるということは決してないこと。


日本に住んでいると、年々挑戦することへの見えない壁が高くなる。

たぶん私だけではないと思う。


考えを整理する中で私には学びたいこと、挑戦したいことがまだまだあることに気づかされた。


この仕事を始めてまだ1年も経たないが、生徒から気づかせてもらうことが本当に多い。


自分の得意なことを活かして働きながら、学びに繋がるのはどれほど素晴らしいことか日々感じている。


しかし、私はこのコンフォートゾーンを抜け出し、新しい挑戦をすることを決めた。


今あなたの生きている場所は、世界のほんの一部に過ぎないかもしれない。


想像以上に世界は広い。私はそう信じている。


最後に、この文章が少しでも挑戦を迷っているあなたの助けになれたら嬉しいです。


About the Writer

はじめまして。私は今年の4月までオーストラリアにワーキングホリデーで滞在しており、現在は日本で日本語教師をしています。帰国後すぐに感じていた海外とのギャップが、日が経つにつれ薄れていることに気づき、今回はそのことを文章にさせていただきました。




著者 Akane Fukuzawa

編集 岡田笑瑠

グラフィック 鹿野里美

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