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  • Zuhra Al Yarabi

決裂と修復


人間関係を作ることと、それを保つことは全くの別問題です。


「大丈夫、いちいち説明しなくてもちゃんと心は通じ合っているから」なんて言う人がいますが、もしあなたがその人と本当に一緒にいたいと思うのなら、今すぐにあなたの気持ちを伝えてあげてください。


人間関係というのは、破局と修復の繰り返しです。喧嘩するほど仲がいい、喧嘩がなければもっといい、と人は言いますが、正直どちらも理想的な関係ではないでしょう。想像してみてください。争いごとが絶えず、一向に仲直りができない関係を。また喧嘩してしまうかもしれない、と恐れる関係を。一方で、「より健全な関係」が築けていると自負しているあなた。争いごとが全くないのは、本当に全てがうまくいっているからなのでしょうか。単にあなたが面倒な争いを避けているからなのでは?


人間関係において、衝突は避けられないものです。それをどう対処するかに、その後の関係がかかっています。もちろん、人は心理学における強化や交流を経て成熟し、社会に適合していったり、人付き合いが上手くなる、ということを無視するわけではありません。あなたが話し合いに貢献できることは何なのか、常に考え、気を配らなければなりません。一方は関係を修復しようと努めているのに、もう一方は自分の非を認めず相手のせいにしてばかりでは、公平とは言えません。


口論を避けるのではなくて、わざわざ会話をしろというのは何故だと思いますか?

苦痛や不安を伴う会話の後に感じる感情や感覚は、永遠に続くものではないということを、私達は忘れがちだからです。きっと激しい口論をすると、会話の最中はもちろん、その後も良い気分ではいられないと思います。しかし、その負の感情に身を任せ、しばらく時間をおいてみると、心がほっと軽くなりませんか?「どうして?」とあなたは首をかしげるかもしれません。それは、お互いの意見を共有し、積極的に耳をかたむけ、自らの弱みをさらけ出す、その行為自体が互いを理解しようと努力し、思いやる気持ちの現れだからです。対話を試みるということは、怯えながら何かをコントロールしようとしたり、先回りして結果を予測する必要がなくなるということ。相手の思いを直接聞き、自分の思いも言葉にすることを選択したということです。もちろん、口論に進んで参加することが必ずしも正解とは限りません。今回は、安全上のリスクを伴う会話ではなく、嫌でなんとなく避けてしまう会話に焦点を当ててお話しています。それではもう一度、何故私がわざわざ会話をしろというのか、理由はもうお分かりですよね?自分の欲求を表現することで、誤解やすれ違い、それによって心残りがないようにするためです。そして最後に強調したいのは、会話を避けてしまうと、自分でも気づいていない感情が吐き出されずに、心の内に積み重なっていくということです。それはある日突然別の形で現れて、どうしてあの人や集団がこんなにも気に入らないのだろう、とあなたは不思議に思うのです。


ですから、次に誰かと喧嘩をした時は覚えておきましょう。その人は心が読めるわけではないから、全てを理解はしてくれないと。どちらかといえば、あなたの反応について理解できない部分を、過去の経験や信念に基づいてあれこれ推測して対処しようとするでしょう。その推測はあなたに有利に働くこともあるでしょうし、かえって相手を遠ざけることにもなるかもしれない。そのままにしておけば、少しずつ気遣いが減り、交流が減り、関係は消えていくのです。




著者 Zuhra Al Yarabi

翻訳 Ann Oe

編集 Emiru Okada

グラフィック Claudia MacPhail

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