top of page
  • Alecia Wallingford

うつ病からの回復

内容注意:自殺と摂食障害について書かれています。



9月は自殺予防月間で、10月はうつ病意識月間です。生涯を通して遺伝や様々な出来事により、うつ病と不安障害に悩まされてきた者としては、自殺に繋がる可能性がある深くて暗い感情を身に染みて分かっています。


アメリカと日本どちらで生活していた時にもうつ病を経験していましたが、特にアメリカの大学に進学するために東京の家から遠く離れ引っ越した時に、摂食障害の影響もあり、うつ病の症状がどんどん悪くなっていきました。


周りの人のために幸せそうに振る舞い、(いつもとは言えないけど)彼らを笑わせて、私はうつ病を隠すのがとても上手くなっていました。その仮面の裏で、私はしばしば霧の中にいるようで、人生の様々な変化をくぐりぬけながらも、そこに自分自身がいないと感じることもよくありました。


私のうつ病には浮き沈みがあり、3年前に抗うつ薬を使って治療していましたが、人生のどん底のような日々を送っていたので、とても孤独でした。


母には言っていませんでしたが、私の絶望を感じ取ったのか、新しい精神科医を探すことを勧められました。


今でもうつ病の波はありますが、薬の量を増やすことで、私を常に包んでいた霧からは解放されて、自殺願望が減り、「人生は生きる価値があるのだ」と思うことが出来るようになりました。セルフケアも私のうつ病からの回復には不可欠で、また、セラピストにも支えてもらいました。


うつ病と共に生き続けることは、今でも難しく感じます。でも、以前よりも良い場所にいることに感謝しています。私は日記に、自分が今こうしていることに対しての感謝の気持ちをよく書きます。そうすると、安心からか泣いてしまうことも多いです。


とはいえ、身体の変化に対応して、また薬の量を調整しなければいけない日が来るかもしれません。常に自分自身の状態を確認して、自分がどのように感じているのかを知っておく必要もあります。


そして最近では、アメリカのセラピストと日本の精神科医と、軽度の双極性障害の診断の可能性について話し合いました。そのような診断の可能性は少し怖いですが、知っているということは力になると信じています。診断名が増えることで、さらに新たなレッテルを貼られ、薬を調整し、その薬のせいで体重が増えるということなるとしても、それでもいいのです。私は健康で、幸せで、安定した人生を送りたいし、そうする権利があります。そして私は何があっても、完全で価値がある存在だと分かっているからです。


助けを求めていても、メンタルヘルスをケアするためのサービスが手ごろな価格ではないために(少なくともアメリカでは)、必要な助けを受けられない人が沢山います。


原因として考えられるのは、私達のめちゃくちゃな医療制度、医療費補助制度とメンタルヘルスサービスの資金不足、そしてメンタルヘルスの保障範囲を制限し、セラピストや精神科医へのアクセスを妨げる貪欲な健康保険会社などがあります。メンタルヘルスケアは誰もが利用できるようにしなければなりません(今すぐ全ての人に健康保険を)。


メンタルヘルスケアに一番手が届くのは裕福な人達で、一番遠くにいるのは周縁化されたコミュニティの人達です。特に医療制度での差別や人種差別など、本来は人々を保護するべき制度から歴史的に搾取されてきた黒人や先住民族のコミュニティです。黒人のクィアとトランス女性は性別、人種、セクシュアリティーと、複数に交差した抑圧の危機に直面しており、ケアを必要とする時により高いハードルに阻まれています。


メンタルヘルスの提供者は、依然として白人が多いですが、最近手ごろな価格のBIPOC(黒人、先住民族、有色人種の略)を多く含むメンタルヘルスサービスが数あることを知り、とても前向きに考えられるようになれました。アジア系、又はアジア系のミックス特有の生きづらさに精通しているセラピストや、精神科医と出会えることが出来ていたら、どれほど私の人生を肯定してくれていただろう、とたまに思う時があります。(BIPOCのためのセラピーに関する情報は下記に載せています。)


手頃な価格の包括的なサービスが続々と増えていますが、より良い医療、より多くの医療費補助制度のための資金とメンタルヘルスのサービス、そしてコミュニティケアの資金のために、私達はさらに声を上げる必要があります。また、誰でも必要なケアを受けられるように、構造的及び制度的な抑圧を認識して取り除かなければいけません。生産と利益に取りつかれた社会(#新自由主義的資本主義)が、どれだけ精神疾患とそのサービスへのアクセスの欠如に貢献しているか理解する必要もあります。私たちのメンタルヘルスケアは、これらの要因と向き合わなければならないのです。既存のシステムに手を加えることも出来ますが、おそらく今しなければいけないのはシステム全体を徹底的に見直し、ゼロから始めることです。#新たな始まり


お互いの弱さを見せあい、精神疾患に対するスティグマを減らすための取り組みを続けましょう。私は教育者として、授業でもメンタルヘルスについて話すことがとても大事だと思います。個人的なことは教室から除外されるべきだと言う人もいますが、私は自分の経験を大学生と率直に共有し、日本とアメリカでの精神疾患に対するスティグマや、メンタルヘルスへのアクセスについて議論をすることがよくあります。このような対話が、コミュニティでのスティグマを軽減し、助けを求めるのに苦労している人々を励ます可能性があります。


また、私達はお互いに気を配る必要があります。私達の生存、そして、人類にとって不可欠な事です。自分自身や身近な人達だけではなく、より多くの人達のことを考えなければなりません。私達には、それが可能だと信じています。


私達は止められない。


愛と光を込めて


うつ病の経験が人それぞれ違うように、治療への道も異なります。誰かに効果的な方法が、他の人には効かないこともあります。あなたに合う一番の方法を見つけてください。


うつ病は恐ろしい病気で、自殺による死は身勝手なことではありません。精神疾患や自殺願望で、苦しい経験をしたことが無い人には理解出来ないかもしれません。だからといって、現実に起こっていないということではありません。人に優しくしてください。他人の経験を否定しないで下さい。彼らに助けを求めるように勧めてください。


今苦しんでいる人へ。 助けを求めてください。もし何か上手くいかないと感じていることがあったら、他の方法も試してみてください。


皆さんに愛と光を込めて


Resources


うつ病の経験は人それぞれです。



Short Bio

私の名前は、アリシア・ウォーリングフォードです。日本人、中国人、インドネシア人、タイ人、白人のミックスです。東京とアメリカの両方で育ち、5年前に東京に引っ越してきました。現在は、カリフォルニア大学サンディエゴ校で、ソーシャルジャスティス(社会正義)のための教育学の博士課程で学びながら、大学で教えています。



 

Source


翻訳 Mutsumi Ogaki

編集 Emiru Okada

グラフィック Satomi Shikano

Commentaires


bottom of page