私が夕方の祈りを終わらせるのを待つ間によく座っている
寺の外にあるイペの木の根元で、
あなたのピアスを地面に散った花びらの中に見つけた。
ピアスはピンク色で、時折、太陽の光を反射しながら銀色に輝いた。
ヴァサンティの喫茶店の外で骨の髄まで雨に濡れ、
声高らかにヒンドゥー教の少年と笑い合っていたあなた。
その事があなたの父親の耳に届くと、しばらく一緒に過ごせない日々が続くから、
とその間私によく自分のトゥリングを託してくれたよね。
あなたはわざと花の絨毯の中に、自分の一部を残していったのだろうか。
あなたの愛の温もりが恋しい、と
ファイザンと結婚するなんて耐えられない、と言ったら
私と一緒に逃げてくれるだろうか
母は私たちについて来てくれるだろうか、
酒飲みで脛かじりの夫を置き去りにして。
ここよりももっと寛容な場所に辿り着いたなら、
あなたは自分の取りたかった学位を取るだろうか。
イペの木が枯れようとも咲き誇ろうとも、
それは私たちが残りの人生を共に過ごすための通過点に過ぎない。
雨が降りしきる中ヴァサンティの喫茶店にいる時も、
真っ暗な部屋でお互いを抱き合い、あなたの輝く全てを一つ一つ手に取る時も、
私たちが私たちであるのは変わらない。
About Diya Kumar
ディヤ・クマールは、18歳のインド人の少女。将来ライターになるために、英語及び西洋音楽と心理学を専攻する予定。ディヤは趣味の一環として日本語も勉強しており、将来日本を一回以上は訪れたいと考えている。
インドでは、宗教が何よりも重要視されています。合法であるにも関わらず、異宗教間結婚は頻繁に咎められています。信仰の異なる恋人同士はよく別れさせられ、家族が二人の関係を完全に断ち切るために、殺人を犯すことも珍しくありません。
Instagram: @bearcurrysenpai
翻訳 Yuko C. Shimomoto
編集 Emiru Okada
グラフィック Ayumi White