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  • Zuhra Al Yarabi

カフェクロニカル:回転性めまい


長い眠りから目覚めると、体が重く異様な感じがした。ゆっくり目を開けると、私の部屋が私の部屋ではないみたいだった。クローゼットが何度も左右へ傾いたり動き、弾むと同時に溶けているようだった。その動きによって、頭がひっぱられているように感じた。不快なアンバランスと吐き気を催す錯覚。

「ああ、また世界が回ってる」


体を衰弱させるような疲労と吐き気が1週間以上続き、私はようやく行きつけのカフェでこの出来事を振り返った。もう少しで17時になる。少し甘みを出すためにハチミツを加えた、オーツターメリックラテをちびちび飲んでいる。絹のようなオーツミルクの泡が上唇を滑ると、ターメリックの辛く甘い味が喉を通る。「ああ、戻ってこれてよかった」と心の中で思った。しかし、他の考えが私の心の中を駆け巡り、注目と答えを求め叫び続けている。「なぜ今私はこんな経験をしているの? 食べたものがいけなかった?オーガニックや医学的な理由?んー…ストレスかな?」2回医師に診てもらうだけでは十分ではなかったようだが、私は答えが欲しかった。朝起きてまた全てを経験することが恐怖になることがある。


続ける前に、注意事項を載せます。以下の情報は医学的なアドバイスでもないし、診断を目的としたものでもありません。


感覚器官である前庭器官は様々な構成要素で作られていて、脳に明瞭な信号を送っている。この器官の様々な機能の中で、この信号は個人のバランス感覚や空間位置覚を保つために働いている。システムの中に機能障害があった場合、人は吐き気、嘔吐、聴力障害やめまいなどを発症する。前庭器官に影響する医学的な理由は複数あって、(例えば、イオン恒常性の不安定さや乱れ)その発症には心理学的な説明もある。それらは何だろうか?ストレスと不安だ。どうしたらストレスがめまいの原因になるのだろうか?簡潔に言うと、ストレスホルモン、特にコルチゾールレベルの上昇だ。その役割は、血中糖度と塩分や水分のバランスをコントロールしたり、記憶過程と機能を左右したり、身体の代謝の調節である。それゆえ、ストレスに反応してコルチゾールのレベルが高くなると、前庭器官と脳の間の神経情報伝達に悪影響を及ぼす。そしてその影響は、間接的にイオン恒常性に害する。


私のめまいの原因は完全には明らかにされていないが、私の生活に影響を与えている。長時間労働してしまったり、適切な休憩やバランスのとれた食事をとっていないこと。それらが私の苦しみの原因なのか?そのことを心に留めて、ストレスが引き起こしたり、影響を受けるめまいを防ぐ方法を探すだけでなく思い出そうとした。何よりもまず、過去にストレスや不安のレベルを下げるのに有効だった方法を試してみる。例えば、本を読んだり、瞑想やヨガをしたり、音楽を聞いたり、友達や家族との質の高い時間を過ごしたり、運動(例えばウォーキングやダンス)をする。それに加え、水分やカフェインの摂取を制限した方がいいかもしれない。水分補給をして、カフェイン、アルコール、タバコを最小限に抑えるか避けることを勧める。その他にストレスや不安の程度を下げる効果的な方法は、向き合うことだ。心理療法士を訪ねて、不安の原因について話し合うこと。最後になりますが、自分の周囲の状況を判断し、注意を払うこと。フラフラしたり、めまいの発作が起きそうな時は、良くなるまで横になること。もしめまいが続いたり、他の症状が伴う場合、医師の診断を受けてください。


多くの療養法、治療法や計画的な日課があるように、その結果はそれぞれ異なる。だから、試行錯誤の期間があることを想定し、落胆しないようにすること。どんな種類の回復も旅だと思って、くじけないで!



参考文献:




著者 Zuhra Al Yarabi

翻訳 宮澤華奈

編集 岡田笑瑠

グラフィック 最上えみり


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